2025年11月7日金曜日

ニデック(6594)不正会計

■ハイライト

2025年に中国、イタリア子会社で発覚した不正会計について、11月4,5日の「ニデック再生委員会」設置と、融資枠6000億円設定で底打ちの兆しあり第三者委員会報告までは比較的堅調に推移する可能性があるのではないか。但し買い長の需給及び決算等の新たな開示には要注意。

■理由

・2011年のオリンパス不正会計では報道発覚後1か月後の第3者委員会設置で底打ち。不透明感の緩和が転換点であり、報告による解明を待たず株価が底を打ったと見られた。ニデックは9月末の監査法人意見不表明から1か月過ぎ、Nikkei225、Topix除外、東証「特別注意銘柄」指定、自社株買・配当見送り等の悪材料を一通りこなし、第三者委員会報告前に対策打ち出し不透明感を緩和。
・財務状況(現金同等物2,462億円、FCF1,372億円)に対し支払利息212億円とキャッシュが潤沢。不正会計規模は現時点150億円程度であり融資枠6000億円も加わり着実に対処可能と思われる。
・ただし需給買い長で下げやすい

【参考】

■不正会計概要

中国子会社(ニデックテクノモータ浙江)における購買一時金(値引き) 約1,000万元(約2億円)不正売上計上
イタリア子会社で原産地を偽って申告し、米国向け輸出で最大65%の関税を回避(数億ドル規模)

 ■時系列整理

2025年9月3日
ニデックが第三者委員会の設置を発表。経営陣の関与を疑わせる資料も発見。
2025年9月4日
株価が前日比700円(約22%)安のストップ安に。市場に衝撃。
2025年9月26日
有価証券報告書を提出するも、監査法人(PwCジャパン)が「意見不表明」を表明。極めて異例の対応。
2025年10月23日
ニデックが**2026年3月期の業績予想を「未定」**に変更。第三者委員会調査踏まえ
中間配当(予定:20円)→無配
期末配当(予定:22.5円)→未定
自社株買いも中止(350億円・1300万株)
SMBC日興証券
アナリストの桂竜輔氏が、2025年10月23日付のレポートで「不透明感が残る」として、投資判断の継続を見送る姿勢を示しました。 [bloomberg.co.jp]
シティグループ証券
アナリストの内藤貴之氏が、第三者委員会の調査結果が出るまでは株価上昇は難しいとし、評価の一時停止を示唆。 [bloomberg.co.jp]
 2025年10月24日(金)15:30  決算発表見送り
2025年10月28日(火)
東京証券取引所が「特別注意銘柄」に指定
日経平均株価の構成銘柄から除外
2025年10月31日(金)
TOPIX除外 
2025年11月4日(火)
「ニデック再生委員会」を設置
2025年11月5日(水)
融資枠6000億円
 

■ニデック財務安全性指標

FCF1,372億円 支払利息212億円 現金同等物 2,462億円
自己資本比率 51.7%
ネットキャッシュ+560億円  ネットキャッシュ比率1.7%
営業利益/利息支払≒11倍  ネットDEレシオ 0.23  資金繰問題無し

■株価推移

| 日付              | 株価       | 主な出来事・備考                                          |
|----------------|------------|----------------------------------------------------------------------------|
| 2025年9月3日   | 3,138円    | 第三者委員会の設置発表。不正会計発覚                |
| 2025年10月24日 | 2,277円    | 決算発表見送り。業績予想「未定」へ                  |
| 2025年10月28日 | 2,070円    | 特別注意銘柄指定、日経平均除外。ストップ安水準   |
| 2025年10月31日 | 1,797円    | TOPIX除外                                                  |
| 2025年11月5日  | 1,998円    | 再生委員会設置・融資枠6000億円発表。反転の兆し   |

 ■ニデック需給状況(松井証券売買分析等より筆者計算)11月7日時点

信用倍率11.8倍 
信用売急増 前週比+20%
外国人空売り 売に占める割合18.6%  ← 39.7%(10月31日から急減) 

個人買い長 外国人空売り解消 買い長需給は要注意


 
 

■オリンパス不正会計

約1300億円の損失隠し。海外買収を通じて不正会計処理。
2011年10月14日:社長マイケル・ウッドフォード氏が突然解任され、事件が一気に注目を集める。
2011年11月8日:オリンパスが第三者委員会を設置し、損失隠しを公式に認める。⇒底
2011年12月6日第三者委員会の調査報告書公表
 
 ※株価10月14日620円 ⇒11月11日109円  1か月で1/6になりここが底

※この記事は投資を勧めるものではありません。投資は自己責任でお願いします。

1 件のコメント:

  1. 後日の状況2025年11月21日 
    11月14日決算発表に向けて株価上昇したものの、決算後急落
    ・グループ内の不適切会計処理に関連する約870億円の損失計上
    ・純利益は前年同期比58.6%減の311億円予想以上の大幅減益
    ・監査法人意見不表明維持
    その後株価回復傾向
    11月20日ムーディーズ発行体格付けを Baa1からBaa3へ2段階格下げで再度急落。
    この間、10月31日の底1797円より相当上2000円を挟んだ展開。11月21日ADRは急上昇




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